液晶からはじめるUI設計

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  • 更新日
  • 2023.09.27
  • 公開日
  • 2023.05.09

 今や生活の中で目に触れないことがない液晶ディスプレイ、皆様お使いのスマートフォンから機器操作パネル、サイネージまであらゆるところに液晶ディスプレイが使われています。
 本記事では表示装置のトレンドからアプリケーション毎の液晶トレンド、液晶導入までの流れを解説します。詳細な内容は、各章に詳細記事のリンクがありますので、合わせてご覧ください。

1. UI/表示装置のトレンド

 表示装置として思い浮かぶのものは何でしょう?
 ロールサイン?電光掲示板?液晶ディスプレイ?空中結像?時代・用途によって表示装置は変化しています。 

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図1. 標示装置の変遷

 表示装置に合わせて、UIもボタンからタッチパネル、非接触UIへと変化しています。
 何故、変化しているのでしょう?
 視認性の向上、表示情報の高度化、時間/場所に合わせた表示変化、直感的な操作性、衛生的な操作等、いろんな観点がありますが、現在では液晶ディスプレイ~空中結像、タッチパネル~非接触UIが主流となってきています。

2. 液晶ディスプレイのサイズ・トレンド

 一口に液晶ディスプレイと言っても、用途によってサイズ・解像度が異なります。最近のトレンドとして、徐々に大型化・高解像度化する傾向があります。

<代表的な液晶ディスプレイ搭載機器の動向>

 アプリケーション毎の代表的な液晶ディスプレイサイズと解像度のトレンドを下表にまとめました。

アプリケーション トレンド イメージ図
スマートフォン
  • スマートフォン用のディスプレイの平均サイズは、5インチから6.5インチ程度Full-HD+です。
  • 一部のハイエンド端末はより大型化/高解像度化の傾向があり、有機EL採用が増えています。
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タブレット端末
  • タブレット用のディスプレイは、7インチから12インチ程度Full-HD/WUXGAが一般的です。
  • 最近は12インチ以上の大型ディスプレイを採用した機種も登場しております。
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ノートPC
  • ノートパソコン用のディスプレイは、13インチから15.6インチFull-HDが一般的です。
  • 一部のゲーミング用ノートPC等は15.6インチ以上の大型ディスプレイを採用しており、より高い解像度とリフレッシュレート、色再現性を提供することができます。
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デスクトップPC
  • デスクトップ用のディスプレイは、21.5インチから27インチFull-HDが一般的です。
  • 最近は4Kディスプレイ、湾曲型ワイドディスプレイ、高リフレッシュレートディスプレイ等、PCの使用用途に応じた選択肢が増えてきています。
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産業機器
  • 搭載機器により4.3~12.1インチQVGA~XGAが使用されています。
  • 搭載機器により、屋外視認性、低消費電力、薄型・ベゼルレスなどの要求があります。
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サイネージ機器
  • サイネージ機器では40インチ Full-HD以上の大型ディスプレイが一般的です。
  • 設置場所により、屋外視認性、低消費電力、薄型・ベゼルレス、防水などの要求があります。
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3. トレンドにマッチしたディスプレイモジュールを使えば、製品は簡単に設計できる?

 昨今の技術スピードから液晶設計はただ表示ができればよいというわけではなく、企画の段階から何をどのように表示するのか、検討の上で配光制御やバックライトの均一性、色再現性、応答速度、コントラスト比など、様々な要素が絡み合わせて設計していく必要があります。
 いきなり、液晶搭載!と着手するのは工数倒れにもなりかねません。まずは全体の流れを把握した上で設計着手していくことが重要です。

4. まとめ

 加速するLED表示から液晶表示への波。コロナ禍も相まって、操作部としても活躍していく液晶ディスプレイ。
 既存表示装置からの置換を進めるにあたり、どうしたらユーザの目に留まり、扱いやすいUIを実現できるのか?製品としての付加価値向上・差別化につなげるための事例紹介から、開発手法をまとめました。
 液晶ディスプレイ搭載に不安のある方は、お気軽にリョーサンまでお問い合わせください。

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