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自動搬送をお安くカンタンに。生産現場のデキる運び屋"カチャカプロ"

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  • 更新日
  • 公開日
  • 2025.03.27

 工場の自動化には「多額の投資が必要」というイメージをお持ちの方も多いかもしれません。しかし、近年では状況が大きく変わりつつあります。現在では、100万円以下でも導入可能な自動搬送ロボットが登場し、初期投資を抑えつつ効率化を目指せるようになっています。本記事では、最新の搬送ロボットの特長、導入による具体的なメリット、さらにデモシステムを活用した実践例について詳しくご紹介します。

1.搬送ロボット導入の課題とは?

 生産現場において「搬送」は、付加価値を生まない非付加価値業務と位置づけられます。しかし、加工や組み立て作業に付随する必須な作業です。この非付加価値業務を効率化するため、多くの現場でAGVやAMRといった搬送ロボットが活用され、搬送効率の向上や作業者の負担軽減が進んでいます。一方で、自動化に挑戦しようとする企業の中には、導入コストや技術的なハードルといった課題に直面し、導入を断念してしまうケースも少なくありません。

課題➀:コスト

 搬送ロボットは数多くのメーカーから発売されていますが、工場で活用されている製品の価格帯は数百万円と比較的高額です。そのため、中小企業にとっては導入のハードルが高く、普及が進みにくい現状があります。特に、初期投資の負担や回収期間の見通しが課題となるケースが多いです。

課題➁:導入難易度

 AGVの場合、走行するルートに沿って磁気テープを設置する必要があります。しかし、工場のレイアウトが複雑であったり、頻繁に変更が加えられる環境では、この運用が難しくなります。一方、AMRでは、事前に工場内をマッピングして作成した地図をもとに移動するため、磁気テープは不要です。AMRは、障害物が現れた際には目的地へのルートを再計算し、回避経路を選択することが可能です。ただし、予期しないルートを避けるためには、マッピングの調整が重要であり、その操作が簡単であることが求められます。

課題③:設備やロボットとの連携

 搬送ロボットが他の設備と連動する際には、異なるシステム間でのデータ連携や通信が必要となります。そのため、機器間の連携を実現するためにはシステム全体の設計が必要であり、導入ハードルを高くする要因となります。

2.搬送作業自動化がもたらすメリット

 課題がある一方、搬送作業を自動化することには、多くのメリットがあります。 単なる効率化だけでなく、安全性やコスト削減といったさまざまな恩恵が得られます。

作業コストの削減

 人手による搬送作業を減らすことで、人件費の削減が可能です。例えば、1.3人工分の作業が発生する場合、1人では対応が難しく結果として2人の作業者が必要になりますが、0.3人工をロボットに代替することで省人化を進めることが可能です。このような端数にあたる工数をロボットに代替するアプローチを取ることで、1日の作業負担を軽減しつつ、労働力コストを効率化できます。

安全性の向上

 自動化を行うことで重い荷物を人が持ち運ぶ必要がなくなり、作業スタッフの身体的負担を軽減に繋がります。また、危険な環境でもロボットが作業を行えるため、作業者の安全を確保できることから、労働災害のリスクが大幅に低減します。

作業ミスの軽減

 自動化されたシステムは、ヒューマンエラー(疲労や判断ミス)を削減し、誤搬送や製品の破損といったミスを大幅に減らすことができます。これにより、標準化された作業プロセスとトレーサビリティの向上が実現し、品質管理が効率化できます。

3.導入コストを抑える自動搬送ロボットとは?

 昨今、工場では従来の大型搬送ロボットに代わり、小型のサービスロボットを導入する動きが広がっています。これにより、初期費用や運用コストの削減が期待され、効率的な搬送作業の実現が注目されています。以下は、従来の搬送ロボットと比較した際のサービスロボットの主なメリットです:

  1. 低コスト:購入費用は100万円以下のロボットもあり、維持費が抑えられます。
  2. 小型:狭いスペースでも運用可能で、工場内のレイアウト変更に柔軟に対応できます。
  3. 導入のしやすさ:スマホやタブレットで直感的に操作や設定ができるため、専門知識が不要で簡単に導入できます。

4.自動搬送ロボット × 協働ロボットで広がる可能性

 「カチャカプロ」は、100万円以下で導入可能な小型搬送ロボットです。単体での利用はもちろん、協働ロボット「Dobot」と組み合わせることで、商品の仕分けや積み下ろし、ピック&プレースから搬送まで、幅広い工程の自動化を実現します。初期費用を抑えながら、生産性を大幅に向上させることが可能です。

5.導入事例

 自動運搬ロボット"カチャカプロ"の導入事例を紹介します。

事例①:半導体部品の搬送を自動化

図1. カチャカプロ

導入プロセス
 【実装ライン】

  ➀ 作業者が部品の出庫をハンディ端末で指示

 【部品ストア】

  ➁ 部品ストアのマニュピレータが指示された部品をカチャカに乗せる
  ③ API通信により、上位システムがカチャカに行き先のラインを指示

 【部品ストア - 実装ライン】
  ④ 指示されたラインにカチャカが運搬(片道最長約100m、最短30m)

図2. 導入事例(半導体部品の搬送)

導入効果
 ・1ヶ月あたりの移動時間を44時間削減

事例➁:車載ケーブルの搬送を自動化

図3. カチャカボタン

導入プロセス
 【ライン アウトプット側】

  ➀ カチャカがコンベアの下で待機し、完成品を受け取る

  ➁ インプット側の作業者が"カチャカボタン"を押す

 【ライン アウトプット側 - 検査場】

  ③ 検査場までカチャカが完成品運搬(片側距離約20m)

 【検査場】
  ④ 作業者が検査場で"カチャカボタン"を押す(カチャカをアウトプット側に戻す指示)

図4. 導入事例(車載ケーブルの搬送)

導入効果
 ・1ヶ月あたりの移動時間を約20時間削減

6.まとめ

 工場における搬送作業の自動化について、今回の記事でご理解が深まったでしょうか?搬送自動化は一口に言っても、工場のレイアウトや搬送物の種類、作業内容に応じてさまざまな方法があります。リョーサンでは、お客様が抱える課題に対して、最適な解決策を一緒に考えるお手伝いをしております。まずはご相談から、お気軽にご連絡ください。

(執筆者:高橋嶺、編集者:古澤禎崇)

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