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あなたの現場はまだ人手?ロボットビジョンシステムが導く自動化への道

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  • 更新日
  • 公開日
  • 2025.06.25

 AIや機械学習、画像処理技術を活用したロボットビジョンシステムは、製造業から自動運転、医療、農業に至るまで、さまざまな分野で革新をもたらしています。本記事では、ロボットビジョンシステム導入における課題や具体的なメリットについて詳しく紹介します。また、ユースケースとして工場でのバラ積みピッキングを例に挙げてシステムの特徴を紹介します。

1.ロボットビジョンシステムとは?

 ロボットビジョンシステムとは、ロボットに「視覚」と「判断能力」を持たせる技術です。これにより、ロボットが画像から物体の位置や形状を認識し、特定のタスクを実行することができます。 ビジョンシステムには主に2Dビジョンと3Dビジョンの2種類があります。

2Dビジョン

 2Dビジョンは、縦横の情報のみを取得します。これは、平面的な物体の形状確認や外観検査に適していますが、奥行きの情報は得られません。

3Dビジョン

 3Dビジョンは、奥行きの情報も含めた三次元の画像を取得・分析します。これにより、複雑な形状の物体やバラ積みされた物体のピックアップが可能となり、人間の目と同様に物体までの距離を正確に測定できます。3Dビジョンは物流分野でのピッキングロボットや、製造ラインでの複雑な部品の組み立てに活用されています。

 ロボットビジョンシステムを導入することでさまざまなメリットが得られます。具体的には以下のような利点があります。

導入によるメリット

 ロボットビジョンシステムの導入には多くのメリットがあります。高度な視覚的判断が必要な作業でも、専門的なスキルを持つ作業員の必要がなくなり、従業員の教育や育成コストを削減できます。また、製造現場における品質管理や生産性の向上に大きな効果をもたらします。品質の安定性を確保しながら、コスト削減や効率化を実現するため、今後さらに多くの製造業での導入が進むと考えられます。

 以下のグラフは株式会社アペルザの『工場での画像処理技術活用、 みんな実際どうしているの? 技術者130名に聞きました!』を参照したものです。画像処理技術で解消したい問題は、「生産性向上」が最多、次いで「人件費削減」が多い事がわかります。

出典:株式会社アペルザ 「工場での画像処理技術活用、 みんな実際どうしているの? 技術者130名に聞きました! 」

( https://www.aperza.com/catalog/page/59/65444 )

2.画像処理技術の導入における課題

 以下のグラフは株式会社アペルザの『工場での画像処理技術活用、 みんな実際どうしているの? 技術者130名に聞きました!』を参照したものです。加工や生産の現場において、画像処理技術を導入していない方はまだ4割弱います。

出典:株式会社アペルザ 「工場での画像処理技術活用、 みんな実際どうしているの? 技術者130名に聞きました! 」

( https://www.aperza.com/catalog/page/59/65444 )

 画像処理技術を導入しない具体的な理由として、「導入に時間、工数がかかる」、「検知の精度が良くない」、「専門技術が必要」など様々な課題がある事がわかります。

出典:株式会社アペルザ 「工場での画像処理技術活用、 みんな実際どうしているの? 技術者130名に聞きました! 」

( https://www.aperza.com/catalog/page/59/65444 )

3.Cambrianが解決!画像処理技術の課題

 前章で挙げた画像処理技術の導入における課題を解決するために、当社取り扱いのAIビジョンシステム『Cambrian』が有効です。『Cambrian』は一般的なビジョンシステムが苦手とする透明体、半透明体、鏡面体の認識が可能となり、コネクタ挿入、パーツ組立、ケーブルハンドリングなどにも活用されています。

 下図のような効果が期待できるシステムとなっております。

Cambrianビジョンシステムの特徴

【LEDライトやストラクチャードライト不要】

 従来の3Dビジョンはカメラ固定のやぐら式が多くを占めており、補助照明の使用も必要でした。この構成では外乱の影響を受けやすく、点群データ活用では補助照明を使用しても正確な姿勢の認識が難しく、実現には多くの工数が必要な状況でした。AI学習の段階で光学条件に関しても学習されておりますので、外乱光がある環境においても影響がありません。補助照明が不要で、太陽光環境下・日常照明環境下でも動作可能です。

【ハレーションが起きにくい】

 補助照明を用いないためハレーションは起きにくいです。たとえハレーションが起きたとしても、画角全体がハレーションする事は稀であり、ハレーションしていない部分で認識できます。

【独自のAIアルゴリズムにより学習モデルを事前生成】

 学習モデルは3DCADを活用したバーチャル画像です。3DCADという絶対正解を学習のルールベースとし、撮像データに対する推論結果をAIでアウトプットする事で、ヒトと同様に思考回路の作業を行います。

【開発工数の削減を実現】

 従来のビジョン立上フローにかかる費用の大部分はインテグレーション工数費でした。環境への対応は画像設計者のスキルに依存する点が多く、安定しない環境ではより多くの工数がかかってしまっていました。それに対してCambrianは学習はすべてソフトで行いますので、工数を抑える事が可能で、導入のトータル費用を抑える事が可能です。

 

4.活用イメージ・ユースケース

 Cambrianビジョンシステムを活用した、工場でのバラ積みピッキングのイメージ・ユースケースを紹介いたします。

5.まとめ

 Cambrianビジョンシステムは、『照明レスで外乱光に強い』、『光沢のあるワークや透明ワークの対応可能』、『AI学習で開発工数の削減』が大きなポイントとなります。すぐれた性能だけでなく、設計レスによるトータルコストダウンが達成可能となります。 システムの具体的な検討にあたっては、ぜひ弊社までお気軽にご相談ください。

(執筆者:中島 朗、編集者:大沼 正人)

 

 工場内の作業を自動化するヒントや、コネクタ篏合の自動化に関する記事もございます。合わせてご覧ください。

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