非接触UI 誤操作回避の秘訣

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  • 更新日
  • 2023.11.20
  • 公開日
  • 2023.11.10

 非接触で操作できるインタフェースに興味はあるものの、誤操作や操作感への不安を前に立ち止まっていませんか? 非接触操作の代表的なテクノロジーと、空間ジェスチャ認識における誤操作回避、操作感向上の秘訣をお話しします。

1. 非接触操作テクノロジーのトレンド

 非接触操作はコロナでの公衆衛生対策として脚光を浴び、我々の身近なところでも導入が促進されました。非接触操作のメリットは、公衆衛生面での安心感だけではありません。手が塞がっていたり汚れている時でも気兼ねなく操作できるメリットや、光沢パネル面に指紋が残らず美観を保てるメリットもあります。また、パネルに触った際の指紋を盗まれるというセキュリティリスクへの対策にもなります。

 下表は、非接触操作を実現する代表的なテクノロジーです。手や指の動きを検知する空間ジャスチャ認識から、脳の指令を直接読み取るBMIの研究も進められています。

非接触操作に用いられるテクノロジー 概要
空間ジェスチャ認識 手や指の位置や動きをセンサで検知して操作
音声認識 声からの言語を読み取って操作
視線認識 視線の動きをセンサで検知して操作
BMI(ブレイン・マシン・インターフェース) 脳の神経信号を解析して操作

 押しボタンスイッチやタッチパネルなど現在主流のインタフェースの非接触化には、同じく手で操作する空間ジェスチャ認識が移行しやすいテクノロジーと言えるでしょう。

2. 空間ジェスチャ操作の導入事例

 空間ジェスチャ操作は、多くの人が操作パネルに触れる公共空間の機器を中心に、導入事例が増えています。

事例1. 館内照明スイッチ

 2021年にオープンした株式会社リクルートの新社屋に設置された照明スイッチです。ディスプレイには、フロアの見取り図と区画ごとの照明操作アイコンが表示されています。操作したい区画のアイコンに指を近づけることで、照明のON/OFFを切り替えできます。
 こちらのオフィスでは、物に触れる機会を極力減らす取り組みが行われていて、その一環として導入された空間ジェスチャ操作です。

事例2. POSレジ

画像はイメージです
提供元:株式会社アスカネット

 セブン- イレブンでは、2022年から空間ジェスチャ操作に空中ディスプレイの技術を組み合わせた「デジPOS」の実証実験が始まりました。空中ディスプレイには、バーコードで読み取った商品情報などのセルフレジ画面が表示されます。お客様は空中に表示される決済方法などのアイコン選択を空間ジェスチャ操作で行い、非接触で会計を進められます。
 空間ジェスチャ操作は、空中ディスプレイ技術との親和性も高いです。

3. ユーザの誤操作や操作感の懸念

 空間ジェスチャ操作では、指が空中に浮かんでいる不安定状態に起因する懸念事項があります。あらゆるユーザに非接触操作が受け入れられるためには、これらの懸念を払拭していく必要があるでしょう。

1. 意図した場所が反応しない

 従来の押しボタンスイッチやタッチパネルは、ユーザが目視で位置を確認しながら指を近づけて、押し込みや接触のタイミングで操作を行います。しかし空間ジェスチャ操作では、空中のどの位置で操作が確定するのか分からないという問題があります。そのため、ユーザが検出精度が悪いとストレスを感じたり、最悪の場合は機器の誤操作につながってしまいます。ユーザの想定通りの位置やタイミングで操作が確定される仕組みが必要です。

2. 触覚における操作感の欠如

 空間ジェスチャ操作には、指先が感じる操作面への接触や押し込みの感触がありません。従来の押しボタンスイッチの操作感に慣れていると、操作によって機器が正しく動作した場合でも、ユーザが自身の操作に不安や物足りなさを感じることも否めません。

4. フィードバックによる誤操作対策と操作感向上

 これまでにお話しした懸念は、フィードバック機能を追加することで緩和できます。操作の検出状態をユーザに直ちに通知することで、ユーザと機器の歩調を合わせ、意図通りの快適な操作性を提供します。

1. 視覚フィードバック

 操作指の検出状況に応じて、ディスプレイの表示を工夫することで、ユーザの操作感を向上させるフィードバックです。例えば、操作パネルと指との距離に応じて「接近」、「選択」、「確定」の3つの状態を定義しましょう。指が近づいた「接近」の検出でディスプレイにメニュー画像を表示、「選択」では操作指によって選択されているメニュー項目を強調表示(色が変わる、大きくなる等)、さらに指が近づいたら「確定」としてメニュー遷移や実動作などを行うようにします。ユーザは「接近」の表示の現れた時点で空間ジェスチャ検出であることを認識でき、「選択」では自分が選択しているメニュー項目が分かるため、意図しない項目で「確定」してしまう誤操作を防ぎます。

事例:テンキー操作の視覚フィードバック
下部のダウンロード資料に、分かりやすい動画もご案内しています。

 

 指との距離を検出できる機能がない場合には、同じ項目の「選択」が3秒間続いたら「確定」とするなど、タイマ(時間)を利用するアイディアもあります。タイマ開始時には、まもなく「確定」操作になることをユーザに伝えるため、3秒をはかる砂時計を表示するなどの工夫がよいでしょう。

2. 聴覚フィードバック

 「選択」や「確定」のタイミングで、「ピッ」などの操作反応音を発音します。この反応音によりユーザに操作感を与え、操作の不確実性の不安感を払拭します。また、音色やメロディによってお客様製品のブランドイメージを付加することもできます。比較的静かな環境では効果的なフィードバックですが、騒音がある環境や、同機器が複数台並ぶ設置環境では、聞き取りが難しく注意が必要です。

3. 触覚フィードバック

 空間ジェスチャー操作の場合にも、従来の押しボタンスイッチと同様の触覚的フィードバックを求める声も根強くあります。非接触であることから、圧電振動デバイスを使って触覚を与えることはできませんが、超音波を用いた空気振動で触覚を与える方法などが提案されています。下記展示会記事のUltraleap社の提案内容もご参照ください。

5. 導入に向けた製品選択肢

 空間ジェスチャ操作を導入する際には、どのような製品選択肢があるでしょうか。お客様の新規開発製品に空間ジェスチャ操作を導入したい場合、お客様の既存製品に空間ジェスチャ操作を追加したい場合など、お客様それぞれの状況に最適な製品を用意しています。また、ハードウェアのみではなく、空間ジェスチャー操作向けの表示コンテンツの開発も含むユニット提案もいたします。下記リンクの資料に特長をまとめていますので、ぜひご覧ください。

\\ 空間ジェスチャ操作パネル ダウンロード資料 //

・図解!空間ジェスチャ操作パネル検出機能
・既存のディスプレイを簡単にタッチレス化
・表示コンテンツもおまかせ!ユニット提案

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