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"非接触操作"方式別のメリット・デメリット ~自分の機器には何が適している?~

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  • 更新日
  • 公開日
  • 2023.12.20

 非接触操作技術は、衛生面への配慮や機構の摩擦を防止するという観点から注目度が高まっています。製品市場規模についても、今後2兆円以上に拡大すると予想されています。広がりを見せる非接触操作、どのような仕組みで動作しているかご存じでしょうか?複数の方式が実用化されていますので、それぞれのメリット・デメリットを把握して用途に合わせた技術を導入することで、更なる利便性向上が期待できます。

 本記事では、非接触操作の代表的な方式と特徴をご紹介します。

1.非接触操作方式には何がある?

 非接触操作技術は、触れることなく対象物の操作、知覚、認証などを行うことができる技術です。検知する方式は様々ありますが、今回は3つの方式について概要から見ていきましょう。

静電容量方式 タッチパネルと近づけた指などの間に発生する静電容量の変化から、対象物の位置を検知する方式です。
カメラ方式 手などの対象物を画像認識により検出することで位置を検知する方式です。カメラ単体だけでなく他のセンサと組み合わせたToFカメラなどもあります。
赤外線方式 センサから照射される赤外線の光を指などが遮ることで反射した光量を受光部で検知する方式です。

2.検知方式による違い

 上記3つの方式はよく使われていますが、それぞれの特徴を理解し用途に合った検出方式を採用することで、より優れた操作性が期待できます。各方式でのメリット、デメリットを簡単にまとめましたので、検討の参考にしていただければと思います。

静電容量方式

 通常のタッチと同様に触っても操作可能というメリットがあります。また、光の影響を受けないため、外光の変化が検出に影響することなく屋外での使用に適しています。一方で、電気を通さないものは検知できないといったデメリットがあります。

カメラ方式

 画像認識により、ジェスチャなどの動きによる操作と相性が良いというメリットがあります。一方で、光の影響を受けやすいため屋外での設置にはあまり適しておらず、カメラが必須となるためコストがかかるといったデメリットがあります。

赤外線方式

 小型が特長のため、小さいボタンなどにも実装できるというメリットがあります。手が汚れていても操作可能です。一方で、カメラ方式と同じく光の影響を受けやすいといったデメリットがあります。

静電容量方式 カメラ方式 赤外線方式
検知範囲
全領域検知

光学視野角による死角あり

発光素子数に依存
デザイン性
フラットな樹脂表面可
×
レンズ穴が必要
×
赤外線透過の穴が必要
環境耐性
屋外に強い

光の影響を受けやすい

光の影響を受けやすい
電力
×

実装
比較的容易
×
複雑

容易
活用イメージ 券売機、セルフレジ、スマート家電、ATM デジタルサイネージ、FA端末、アミューズメント、VR エレベータ、自動販売機、ATM、受付端末
  • ​使用する製品によって、表と異なる場合があります。

 表を見ると、静電容量方式が良いように見えますが、用途や組み合わせるものによって優位性は変わってきます。

3.使いやすさへの取り組み

 上記の検知方式の他に様々な技術を組み合わせることで、より快適に非接触操作を実現するテクノロジーが増えています。「触った感触がなく操作できているか不安」、「どこを操作すればよいか分からない」など誤操作への懸念についても様々な対応策があります。

非接触操作のトレンドと誤操作回避の秘訣については、以下記事をご覧ください。

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