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協働ロボットとは?特徴や、他のロボットとの違いについて解説!

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  • 更新日
  • 2024.12.04
  • 公開日
  • 2024.11.29

 従来の産業用ロボットでは安全性の面から人との共同作業が困難でした。しかし技術の発展や法規制の緩和により人との共同作業が可能な協働ロボットが誕生しました。今回の記事では他のロボットと協働ロボットの違いやできることについて解説していきます。

1.協働ロボットとは?

 協働ロボットは人間との協働作業を可能にするために設計されたロボットです。よって人の補助的な役割や、作業者と協調して行う工程に適しています。反復作業や、待機時間が多く発生する工程に特に有効で、例えば人が機械にワーク(部品/部材)をセットしている間に従来、人が行っていた次のワークの準備や周辺の補助作業を協働ロボットに任せることが可能です。

様々なロボットにおいて最適な作業とは?

 各ロボットにはそれぞれの特性に応じた最適な作業があり、用途に応じて適切なロボットを配置することで、作業効率や生産性の向上が期待できます。

https://techlabo.psc-inc.jp/article/Item/CK000519_item1.png
各種ロボットの棲み分け

 

専用機

 専用機は特定の作業に特化して設計されているため、高速・高精度な作業が求められる工程に最適です。決まった製品の大量生産や安定した工程が求められる生産ラインにおいて、反復的な単一作業の処理を効果的に行います。

産業用ロボット

 産業用ロボットは、プログラミングによって柔軟な作業が可能で、高速・高精度が求められる作業工程に適しています。人が立ち入ることのできない環境での作業や重労働も得意とし、同一作業を大量に処理する生産ラインの自動化に最適です。

サービスロボット

 サービスロボットは、人と直接的に関わり、特定のサービスを提供することを目的としたロボットです。対人業務や家庭での利用、商業施設、医療・介護分野など、人間の生活を支援・向上させる作業を得意とします。

ヒューマノイドロボット

 ヒューマノイドロボットは人間の形状を模した構造を持ち、二足歩行や腕・手の動作による多様な作業が可能です。特に、人間が行うべき作業を補助・代替する場面や、柔軟な適応力が必要な環境での活用が期待されています。

まとめ

 協働ロボットは、産業用ロボットの「生産効率」と、サービスロボットの「人の能力の拡張・補助」の2つの利点を併せ持つことから、私たちの生活を支えるサービスロボットとしての活用も期待されています。

2.協働ロボットと産業用ロボットの違いとは?

 協働ロボットと産業用ロボットとの最大の違いは人間とロボットの間に安全柵を設けずに協働作業が可能な点です。また産業用ロボットは一般的に大型で重いため、一度設置すると移設することが困難でした。一方協働ロボットは小型で軽く設備構成もシンプルにできるため工場でのレイアウト変更にも柔軟に対応することができ、既設ラインでの導入も容易に行うことが可能です。

産業用ロボット 協働ロボット
作業内容 人の代わりに作業 人と一緒に作業
安全柵 必要 不要
ティーチング 専門知識が必要 容易
サイズ 大型 小型

3. 協働ロボットができること

 今までの協働ロボットは、ピッキング、パレタイジングなどの大まかな作業がトレンドでしたが、現在ではアッセンブリ・ネジ締め・溶着・溶接作業などのより複雑な作業も可能になってきています。背景としては、協働ロボットの認知度があがってきたことで、色々な場所で活用方法が考えられるようになり、アプリケーション毎に周辺機器が充実してきたことなどが挙げられます。また、ロボットにセンサ、カメラ、AIを組み合わせることで、熟練者の技術を再現することも可能です。
 今後も協働ロボットの導入が増えていくにつれて、用途はどんどん拡大していくと考えられます。



協働ロボット導入によるメリット

 協働ロボットを導入することで、労働力を確保でき、クリエイティブな仕事に注力することが可能となります。また、ロボットは人とは違い、時間的な制約や労働効率が低下することはありませんので、安定した生産計画を立てることが可能となります。

 

4. まとめ

 協働ロボットは産業用ロボットの「同品種・大量生産」と異なり「多品種・少量生産」を対象に導入されるケースが多くあります。つまり品種毎に作業を教えるティーチングが必要であり、自社内で協働ロボットの運用体制を構築する必要があります。運用するための専任者が必要という悩みを持たれるかもしれませんが、ロボットに不慣れな方でも操作できるように、プログラミング技術が不要で直感的な操作が可能なユーザーインターフェースが準備されているため、まずは実際の協働ロボットを触ってみることをお勧めします。

(執筆者:中島 朗、編集者:安西滉樹)



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