協働ロボット、どう使い分ける?

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  • 更新日
  • 2023.09.27
  • 公開日
  • 2023.06.30

 今や世界に協働ロボットメーカは多数ありますが、適切な作業・箇所に正しく選定出来ていますか?決して安くない設備投資だからこそ正しく選定したい、そんなご要望に応えるべく協働ロボットの使い分けを解説します。

1.国内外で20社を超える、協働ロボットメーカ

 現在、協働ロボットを取り扱うメーカは国内外合わせて20社以上あります。海外メーカの日本参入も本格化しており競争が激しくなってきています。

 代表的なメーカとして以下の企業が挙げられます。

  • ​2023年6月時点の情報になります。今後、情報に変更が入る可能性がございますがご了承下さい。

 

国内企業(50音順)

企業名 概要
オムロン株式会社 協調ロボットTMシリーズを展開。高解像度カメラを標準搭載しさまざまな工程での活用が可能。
川崎重工業株式会社 共存ロボットduAroシリーズを展開。双腕、キャスター台座付きが特徴。
株式会社デンソーウェーブ 軽量性と操作性に優れた小型協働ロボットCOBOTTA、より生産性を追求したCOBOTTA PROの2シリーズを展開。
ファナック株式会社 CRシリーズに加え新たにCRXシリーズを展開。8年間メンテナンスフリーで使用可能。
※当社取り扱いあり
株式会社不二越 スリムアーム協働ロボットCZ10。関節には隙間を持ち、アームには丸みを持たせた、ヒトにやさしいデザインが特徴。
三菱電機株式会社 協働ロボットASSISTA。ハンドやカメラなどの専用アクセサリを含めAGV/AMR・台車なども展開。
株式会社安川電機 人協働ロボットMOTOMAN-HCシリーズを展開。防じん・防滴仕様や特殊表面処理モデルなどを揃える。

海外企業(アルファベット順)

企業名 概要
ABB 1988年ASEA社とBBC社が合併し、新会社ABB設立。本社をスイス、チューリッヒに置く。協働型双腕ロボットもラインアップにあり。(ABB社HPから一部引用)
AUBO 2015年に中国で設立され、協働ロボットの研究開発・生産・販売を行うハイテク企業。AUBO i-seriesは3~16kgの可搬を備え、様々なアプリケーションをカバー。(AUBO社HPから一部引用)
DOBOT DOBOT社製の協働ロボット「CRシリーズ」は広範囲のペイロードを選択できる6軸ロボットアームモデル。独自の安全感知機能「SafeSkin」(オプション機能)により高い安全性を実現している点と、コストパフォーマンスが高く多品種少量生産ラインにおける省人化のニーズを満たすことができる点が特徴。
※当社取り扱いあり
Doosan Robotics 韓国財閥企Doosan Corporation グループが 2015 年に設立した協働ロボット専業メーカ。H2515は可搬重量25kg。(住友商事マシネックス様リリース文章から一部引用)
FRANKA EMIKA FRANKA EMIKA(フランカ・エミカ)は、優れた性能と普遍的な使いやすさを備えた斬新なロボティクスプラットフォーム技術を創造するドイツ企業。協働ロボットを軸に、未来志向の研究者、ビジネスに変革をもたらす人々、生産的活動に従事される方に特化した製品を提供。「7軸可動」「全軸にトルクセンサ内蔵」といった特徴を持っており研究開発用途でも利用される。
※当社取り扱いあり
JAKA 2014年に中国で創業。「ロボットにより人間の両手を自由にする」ことをミッションに掲げ、ラインアップには卓上型のJAKA MiniCoboもあり。(進和株式会社様HPから一部引用)
SIASUN SIASUN(サイアサン)は中国最大のロボットメーカの1つといわれており、ロボット製品の開発・製造・販売の他、スマート設備システムソリューションなど幅広く事業を展開。協働ロボットについては、汎用6軸モデルの「Gシリーズ」と高精度7軸モデルの「Sシリーズ」を提供。可搬重量に応じた幅広いラインアップを揃える。
※当社取り扱いあり
Techman Robot 2016年に設立され、台湾を拠点とする唯一の協働ロボットメーカ。カメラ内蔵型ロボットを展開。(Techman RobotHPから一部引用)
UNIVERSAL ROBOTS 2005年に世界で初めて商業用の協働ロボットを発表。現在は市場シェア50%を占める。e-Seriesには調整可能な17種類の安全機能が内蔵。(ユニバーサルロボットHPから一部引用)

2.産業ロボットとの違い

 産業ロボットは固定された作業スペースで作業を行い、高度な精度と速度で作業を実行することができます。一般的には、周囲の人間との物理的な接触を避けるために、安全対策が施されています。

 産業ロボットは様々な用途に対応する為、数種類のタイプを持っています。代表的には以下の4タイプに分類されます。

種類 軸数 概要 用途
垂直多関節
ロボット
4~7 ロボットアームとも呼ばれる。
汎用性が高く最も活用される産業ロボット。
溶接、塗装、組立
水平多関節
ロボット
4 スカラ(SCARA)ロボットとも呼ばれる。
水平方向に動作し、先端部は上下方向に動くことが可能。
高速ピックアンドプレースに活用されている。
高速ピックアンドプレース、
組立、パレタイジング、
デパレタイジング、機械搬入
直交
ロボット
2~4 リニアまたはガントリーロボットとも呼ばれる。
3軸上での直線的な動作のみ可能。
速度、精度、ストローク、大きさなど自由度が高い。
ピックアンドプレース、
マテリアル・ハンドリング、
コンピューター数値制御(CNC)工作機械
パラレルリンク
ロボット
4~6 デルタロボットとも呼ばれる。
ワークスペースの上に設置された1つの基部に3つのアームが接続されている。
高精度・高速での動作が可能
高速ピックアンドプレース、
高精度組立 

 一方、協働ロボットは人間との協働作業を可能にするために設計されたロボットです。産業ロボットとの最大の違いは人間とロボットの間に安全柵を設けずに協働作業が可能な点です。

 また、そのほかにもティーチングが容易、設置場所を選ばない、導入コストがリーズナブルなどの特徴があります。

 タイプとしては垂直多関節ロボットと同様に多数の軸を持ち、非常に汎用性が高く様々な用途に対応します。

産業ロボットと協働ロボットの違いまとめ

産業ロボット 協働ロボット
作業内容 人の代わりに作業 人と一緒に作業
安全柵 必要 不要
ティーチング 専門知識が必要 容易
サイズ 大型 小型

3.協働ロボットの使い分け方

協働ロボット導入において事前に検討するべきポイントは「最適な作業・工程の見極め」

 協働ロボットには安全柵を必要とせず人と同じ空間での協働/協調作業という利点がありま す。一方で「専用機」、「産業用ロボット」、「人手作業」のすき間で協働ロボットをど こに活かすかを見極めることは簡単ではありません。

 作業者の周辺で行われる反復的な作業や人間1人分を代替するのではなく、待ちが多い作 業(例:旋盤機にワークをセットして加工を待つ)を代替するという発想で考えることが 重要になります。人間の作業量として、1人では作業量が多いが2人では作業量が少ない、 つまり0.5人分の作業を見つけることが協働ロボット活躍の場を明確化するポイントになり ます。

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生産・製造現場での協働ロボット作業用途

 協働ロボットを導入・活用できる代表的な作業用途です。

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「作業用途」に応じた協働ロボット分布

 作業用途別に採用されている、協働ロボットの可搬重量・リーチ長での分布になります。

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 また実際に導入を検討するうえで、実績を重視するのも重要です。

 

4.今注目の、海外実績No1.の中国メーカ「DOBOT」とは?

DOBOTとは

 DOBOT(ドゥボット)は、2015年に設立された「製造」「商業」「医療」「教育」分野向けの全知覚ロボットソリューションを提供する中国企業です。
過去3年間、中国の協働ロボット企業の中でナンバー1の輸出実績を誇り、世界中で20万人のユーザーが同製品を利用しています。また、現地市場で高まる協働ロボットのニーズを満たすべく、2023/04月 東京に『DOBOT JAPAN 株式会社』を新規開設しました。

CRシリーズ協働ロボット 特徴

  • 高い安全性         :独自の安全感知機能「SafeSkin」を搭載 ※オプション機能
  • 使いやすさ         :グラフィカルプログラミングで直感的な操作が可能
  • 高いアプリケーション汎用性 :可搬重量3kg~16kgに対応したロボットをラインアップ

安全感知機能「SafeSkin」とは?

 「SafeSkin」は、DOBOTが開発したシリコン性の非接触衝突検知センサであり、
一般的な協働ロボットに搭載の衝突検知による停止機能に加え、非接触でも対象物を検知して衝突を回避することができます。当該センサにより「衝突前停止」や「自動障害物回避」が可能となり、高い生産効率の確保、ヒトとロボットによる協働作業時の安全性の向上を実現します。

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このような方にオススメ

  • 初めて協働ロボットの導入にチャレンジする方
  • 多品種少量生産ラインの省人化をご検討の方
  • ロボット導入に関し価格でお困りの方

CRシリーズ協働ロボット 技術仕様

 CRシリーズは6軸を主に製品展開を行っています。

製品名 CR3 CR3L CR5 CR7 CR10 CR12 CR16
可搬重量 [kg] 3 3 5 7 10 12 16
軸数   [軸] 6 6 6 6 6 6 6
リーチ長 [mm] 795 1919 1096 990 1525 1425 1223
繰返精度 [mm] ±0.02 ±0.05 ±0.02 ±0.02 ±0.03 ±0.03 ±0.03
本体重量 [kg] 16.5 39.5 25 24.5 40 39.5 40
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CRシリーズ協働ロボット 導入事例

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 ①3C製造業におけるスマートフォンスクリーンの搬送

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②チップメーカでの材料供給

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 ③コンビニエンスストアでのサービス提供

5.まとめ

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 今や国内外のメーカが競合する協働ロボット。各社の特長を理解し、自社に何があっているのかを検討することが重要です。どのロボットが良いのか、まずは目利き力を持った弊社の知見者にご相談下さい。実現へ向けての最適解をご提案致します。

 

 

 

  •  リョーサンでは、多種の協働ロボットを取り扱っており、お客様の現場にあった最適なソリューションを提供することが可能です。お気軽にお問い合わせください。

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